2010年2月7日

戦後最大のスター、若尾文子

『女は二度生まれる』

1961年/東宝
監督:川島雄三
出演:若尾文子 山村聰 フランキー堺 藤巻潤 江波杏子 山岡久乃 倉田マユミ 村田知栄子 高野通子 紺野ユカ 

評点:★★★★★★★☆☆☆

 川島はすごいなぁ。行き当たりばったりな若尾文子の生き方に感情移入は正直できなかったのだけど、もう演出が完璧で参ってしまった。ややあおり気味のショットとか、はざまに障害物を置いてのカメラの使い方などは、撮影監督ではなく川島雄三のセンスだと思う。
 山村聰が唐突に死んでしまうシーンのシンプルな残酷さ。そして、高校生の少年と思いつきで長野へ行くシーンの、不都合な不条理さ。さらにここでは昔少しねんごろになったフランキー堺と出会う。その視線の微妙な交わり。
 しかし何より、若尾文子の可愛さがこの映画を支えている。紛れもなく戦後日本映画最大のスターのひとりでしょう。この危うい美しさと可愛さを見よ!!

0 件のコメント:

コメントを投稿