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Ta'm e Guliass1997年/イラン
監督:アッバス・キアロスタミ
出演:ホマユン・エルシャディ アブドルホセイン・バゲリ アフシン・バクタリキアロスタミ作品には立派な俳優の演技もエキサイティングな構図もなければ、ストーリーすらも無い。あるのはただ「演出」だけ。映画のありのままの姿を我々に突きつけてくるスタイルはこの『桜桃の味』でさらに徹底された印象を受ける。なるほど、カンヌでパルムドールを受賞するに相応しい作品かもしれない。が、俺は自慢じゃないけど映画の画面ひとつひとつで切り取られた一瞬で、詩的あるいは観念的なメタファーを理解できる能力を持ち合わせていない。まぁ難しいことを書いてみたが、端的に言えば、面白くないんだな。観客を驚かせるものが決定的に欠けていると思う。★★★☆☆☆☆☆☆☆
Nema-ye Nazdik1990年/イラン
監督:アッバス・キアロスタミ
出演:ホセイン・サブジアン ホセイン・ファラズマンド アボルファズル・アハンカハー メハダッド・アハンカハー モフセン・マフマルバフ実際に事件に関わった被害者と加害者がそれぞれ本人たちを改めて演じるという、なんとも奇妙な味わいの陰惨なセミ・ドキュメンタリー。ラスト、マフマルバフ本人が「自分のニセモノ」であるサブジアンを迎え、バイクで「被害者」アハンカハーの自宅に向かうシークエンスは圧巻だ。マイクの接触が悪く声が途切れ途切れなのも妙にリアル。(まぁキアロスタミのことだから、これも狙ったものかもしれないがw)しかしキアロスタミは本当にあざとい。冒頭の、缶が坂道を延々と転がっていく様を映し出した場面なんかも、この人が撮ると嫌味がないんだよなぁ。★★★★★★★☆☆☆
Zendegi Edame Darad1992年/イラン
監督:アッバス・キアロスタミ
出演:アッバス・キアロスタミ ファルハッド・ケラドマンド プーヤ・バイヴァールドキュメンタリーに見せかけてはいるが、劇映画でしか有り得ない位置にカメラがあったり、本当にこの監督はあざとい。地震のショックに打ちひしがれた人々に「地震のこと話してくれ」ってあんた映画のためとはいえ残酷だよ・・・トンネルに入り車中が暗くなる中でのオープニング・クレジットから、ラスト、ルノーが急坂をアクセル全開で駆け上がるロングショットの長廻しワンカットまで、何とも言えずいい味わい。けっきょく『友だちのうちはどこ?』の主演子役には出会えなかったのかな。★★★★★★★☆☆☆
Khane-ye Doust Kodjast?1987年/イラン
監督:アッバス・キアロスタミ
出演:ババク・アフマッドプール アハマッド・アハマッドプール イラン・オタリ ゴバダクシュ・デファイエキアロスタミの演出が凄いのはわかるんだけど、どうもこの人の映画は暗くていかん。子供が主役の作品では、『トラベラー』のほうが妙な開放感があった。この暗さは、登場する子供たちが押しなべて表情が無いことにも起因するのか。とにかく教師も親も「勉強しろ宿題しろ」の大合唱だもんなぁ。あれじゃあ、勉強が嫌いになるよ。現在の日本でイスラム圏の映画に接する機会は(俺の知るかぎり)キアロスタミくらいしか無いので、これが普通なのかどうか、よくわからない。なんか映画そのものからは脱線したコメントになってしまった・・・★★★★☆☆☆☆☆☆
Bread and Alley1970年/イラン
監督:アッバス・キアロスタミ
出演:レザ・ハシェミ メヘディ・シャバンハールキアロスタミのデビュー作で、12分の短編。これは貴重。シネフィル・イマジカに感謝です。キアロスタミらしいフィックスカメラでの微妙な長廻しが早くも見られるが、印象的なのはパンの多用と手持ちカメラでの手ブレ映像。ゴダールの影響を指摘する声が多いのも頷ける。短編なので採点はしません。
Mossafer1974年/イラン
監督:アッバス・キアロスタミ
出演:マスード・ザンベグレー ハッサン・ダラビキアロスタミらしい演出はこんな小品でも顕在化している。特筆すべきは、23時発の夜行バスを待つ少年の室内の場面から、うつらうつらする中で気付けば出発5分前、身支度してバス停まで駆け抜けるまでのシークエンスの興奮。バスの中での濃密な時間の描き方も良い。ラスト、ガランとしたスタジアムをとらえた俯瞰ショットにもゾクリ。★★★★★★☆☆☆☆