Los Olvidados
1950年/メキシコ
監督:ルイス・ブニュエル
出演:ロベルト・コボ エステラ・インダ アルフォンソ・メヒア
さて、ブニュエルinメキシコである。
初期の『アンダルシアの犬』や『黄金時代』のシュールさも好きだし、『ビリディアナ』以降の自由奔放な出鱈目さも捨てがたいが、彼が最も光り輝いていたのはメキシコ時代だよなぁ。
本作は感化院のPR要請を受けて撮られた映画ということだが、そういったプログラムピクチャーの枠組みの中で しっかりと優れた映画を作る人には敬意を表したい。フライシャーしかり、ドン・シーゲルしかり、マキノ雅弘しかり。
観客までも突き放したニヒルな視線は独自のもので、ブニュエルは人間ドラマに興味が無いことが一目瞭然だが、 唐突な鳥の出現や、女の足へのフェチシズムなどいわゆる「ブニュエルらしい」記号をあげつらって語るのは、ブニュエルに失礼だと思う。
・・・が、ハッとさせられるシーンがある。ペドロがカメラに向って卵を投げつける場面。「あのね、これは映画なんですよ」の再確認。ブニュエルも人が悪いなぁ(笑)
★★★★★★★★★☆
2009年1月13日
忘れられた人々
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