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2009年10月4日

東京上空いらっしゃいませ

1990年/ディレクターズカンパニー
監督:相米慎二
出演:牧瀬里穂 中井貴一 笑福亭鶴瓶 毬谷友子 三浦友和 谷啓 藤村俊二

相米らしい映画と言えばこれほど相米らしい映画もない。

バーガーショップでたくさんの注文を受けた牧瀬がノリノリでハンバーガーをつくるシーンのワンカットの興奮。結婚式で牧瀬が井上陽水の「帰れない二人」を歌い踊るシーンの高揚感。中井貴一が住むアパートの映画的造形。そして、牧瀬の広告がそこかしこに溢れた川越の街!

相米にはこういう小品をずっと撮り続けてほしかった。こういう、プログラムピクチャーの中で発揮される映画的空間こそが相米の真骨頂だと思う。ストーリーや説話論的な破綻など取りに足らん。

★★★★★★☆☆☆☆

2009年9月26日

ションベン・ライダー

1983年/東宝
監督:相米慎二
出演:藤竜也 河合美智子 坂上忍 永瀬正敏 鈴木吉和 
原日出子 桑名将大 木之元亮 寺田農 伊武雅刀

冒頭の7分間の長回しは、「よくこんな場面をワンカットで撮る気になるなあ」という程度の感想しか持ちえず、不意にその長回しが終わってしまうあたりも含め、観客に感動をもたらす効果までは至っていない。もともと相米は長回しに特別なこだわりがあるわけでもなく、中盤の貯木場のものにしろ後半の遊園地のものにしろ、躍動感のある映像を作り出そうとした結果として、長回しという手法が取られたのだと思う。

そんなわけで物語の錯綜もここにきていっそう極まってきており、やってることははっきり言ってむちゃくちゃである(笑) しかし、前記の名古屋の貯木場や、少年たちが初めて藤竜也と出会う木造船の内部の場面など、よくこんな場所を見つけてきたなぁと感心してしまう。河合美智子をはじめ役者たちもずいぶんと身体を張らされており、相米の映画に付き合うスタッフ、キャストも大変だったろうなぁ。

当時15歳の河合美智子がずっとノーブラで、銭湯のシーンとラスト付近では乳首まで見せている。河合のみならず、なぜか原日出子もずっとノーブラで通し、この2人の胸元ばかり気になってしかたがなかったw

けっきょく相米は処女作の『翔んだカップル』以降、真の傑作と呼べる映画は『お引越し』まで待たねばならなかったのだが、映画でしかできないことをやろうとする相米らしさはこの失敗作でもそこかしこ窺え、決して失望はしない。

★★★★★☆☆☆☆☆

2009年7月20日

セーラー服と機関銃

1981年/角川書店
監督:相米慎二
出演:薬師丸ひろ子 渡瀬恒彦 風祭ゆき 柄本明 大門正明 
林家しん平 酒井敏也 三國連太郎

登場シーンでブリッジをやらせて生の腹を見せ、さらにはクレーンで吊り上げてセメントまみれにし、屍と化した渡瀬の唇にキスをさせる。アイドル全盛期の薬師丸にこんなことをやらせる演出家こそ貴重だ。 角川のアイドル映画という括りの中で、必死に「映画」を撮ろうとする相米の姿勢には感服するしかない。

あとはなんといっても、両足を地雷で失った(と、騙る。意味わからんけど)三國連太郎のキャラクタライゼーションが圧倒的じゃないか。トビー・フーパーの映画に出てきそうなキチガイぶりを見せている。柄本明も相変わらず不気味で透明な雰囲気を漂わせている。

有名な、薬師丸が機関銃ブッ放して「カイカン・・・」と呟くシーンだが、改めて見てみると、アフレコの声と口の動きがぜんぜん合っていないw 見せ場なんだからそこはちゃんとしろよな。

★★★★★★★★☆☆

2009年4月25日

光る女

1987年/東宝
監督:相米慎二
出演:武藤敬二 安田成美 秋吉満ちる すまけい 出門英


無駄に豪華絢爛なセットや大エキストラ、長廻しやロングショットはもう相米の個性と割り切って観れるのだが、この映画は意外性が無いというかなんというか、つまり、ざっくり言えば面白くない。

まぁ、日本でこんな映画を撮る人は他にいないのだからいいじゃないか。・・・という形でしか擁護できんなこれ。

★★★☆☆☆☆☆☆☆