2009年6月15日

処女の生血

Blood for Dracula
1974年/フランス=イタリア=アメリカ
監督:ポール・モリセイ
出演:ウド・キアー ジョー・ダレッサンドロ ヴィットリオ・デ・シーカ 
アルノ・ジュエギング ステファニア・カシーニ ドミニク・ダレル

傑作。

とにかくウド・キアーに尽きるわけだが、処女じゃない女の血を吸ってゲーゲー吐きまくる場面の、強烈にダークなアクションと悲哀の表現。ここでは無意味にカットを割らないモリセイの演出も冴え渡っている。

演出といえば、ウド・キアー演じるドラキュラは終始、痩せこけて顔が青白い不健康そうなただのオッサン的な佇まいなのだが、鏡にその姿が映らないシーンがあり、そこで我々はドラキュラが死者であることを再確認=再発見する。血が足りないため移動がずっと車椅子(笑)であろうと、「もう死にたい」と弱音を吐こうと(つーかあんた死んでるだろw)、やはり死者は怖い。

ラストは泣ける。泣けない奴はどうかしてる。

★★★★★★★★☆☆

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