2009年7月22日

ヒドゥン

The Hidden
1987年/アメリカ
監督:ジャック・ショルダー
出演:カイル・マクラクラン マイケル・ヌーリー エド・オロス 
クルー・ギャラガー クリーディア・クリスチャン

面白い。やっぱりアメリカ映画だ。まったく、アメリカ映画ほど「面白い」という形容詞が似合う対象は他にないんじゃないか。こんなB級アクションでここまで見せてしまうのだから恐れ入る。

映画は、宇宙人に寄生された男が銀行強盗で数人を銃殺し、そのあと猛スピードで逃げるカーチェイスと、その車に虫けらのように弾き飛ばされる人間たち、この一連のシークエンスでガッチリと観客のハートを掴む。

このカイル・マクラクランの寂寞とした表情を見よ! 人間に寄生した悪徳宇宙人を倒す使命を帯びた善良宇宙人の役なんて、自分が演じるほかないじゃないかとでも言いたげな、堂々たる様相だ。同僚の家に招待されて、その奥さんと3人で食事する場面の妙な緊張感と空気感は、脚本や演出がどうのより、マクラクランの存在に負うところが大きいと思う。もちろんマイケル・ヌーリーもとても良いのだけど、これは完全にマクラクラン1人がスターの映画だ。

宇宙人に寄生された人々の、死んだような眼と、なんとも危うい暴力性の表現が素晴らしい。特に、2人目の寄生者のカーディーラーでの暴れっぷりがとても面白い。良い場面がたくさんある傑作です。

★★★★★★★★☆☆

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