2009年10月17日

宇宙戦争

War of the Worlds
2005年/アメリカ
監督:スティーヴン・スピルバーグ
出演:トム・クルーズ ダコタ・ファニング ジャスティン・チャットウィン 
ティム・ロビンス ミランダ・オットー

2度目の観賞だが、やはりイイじゃないか。とてもいい。

まるで『激突!』や『ジョーズ』に立ち返ったかのようなスピルバーグの腕白ぶりが嬉しい。何よりここには映画らしい活劇がある。余計な人間ドラマは極力排除し、B級っぽくコンパクトにまとめてるところも好感が持てる。というのも、地球に宇宙人が攻めてきたワー大変だ!という状況なのに、船とか地下室とか小さめの空間でアクションが展開するのだ。地球全体を覆う惨劇は、テレビクルーの小さなモニターで確認するという、徹底したB級っぷり。(言うまでもないが、ここでのB級ってのは褒め言葉です。)

「ドラマが薄い」という観方もあるようだが、もともとスピルバーグは人間ドラマにはあまり興味がないように思うわけです。傑作『プライベート・ライアン』では冒頭30分でやりたいことをすべてやり尽くしたように、スピルバーグにとって人間ドラマを盛り込むことは、自分の好きな残酷描写や活劇、銃の撃ち合いを徹底的に満喫するための免罪符に他ならないと思う。

クルーズと長男の親子のドラマがどうにも取ってつけたような感じがするのはそのためだろう。「このくらいやっときゃいいでしょ?」というスピの呟きが聞こえてきそうだ。114分という近年のアメリカ映画にしてはコンパクトな上映時間も、この人間ドラマ部分が希薄なおかげである。

★★★★★★★★☆☆

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