North by Northwest
1959年/アメリカ
監督:アルフレッド・ヒッチコック
出演:ケイリー・グラント エヴァ・マリー・セイント ジェームズ・メイソン ジェシー・ロイス・ランディス マーティン・ランドー
プロットが多少強引だろうが、決定的に尺が長かろうが、そんなことはこの映画の面白さの前では枝葉末節でしかないだろう。なんてクレバーな演出なんだろう。ひとつひとつ論うような無礼は慎むが、グラントが冒頭、タクシーで秘書にいろいろ指示を出す描写。ものの1分でグラントのキャラクターを描いてしまうあたりは、圧倒的にヒッチコックは巧い。スピルバーグやダルドリーなら10分かかるだろう。
ラストのマッチカットは、「映画ってこんな感じだよねアハハハハ」というヒッチコックの笑いが聞こえてきそうなあざとさだが、これはこれでとても好きだなぁ。あと、個人的に好きなのは、農道の真っ只中にポツンとあるバス停にグラントがスーツ姿で佇んでいる場面。そのあと、これまたスーツ姿の男が逆方向のバス停に現れるが、こいつは別に関係なかったという(笑) ジェームズ・メイソンの不敵な感じもとてもいいし、エヴァ・マリー・セイントの悪女っぷりも最高だ。
ヒッチコックでは一番好きな作品かもしれない。
★★★★★★★★☆☆
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