The Terminal
2004年/アメリカ
監督:スティーヴン・スピルバーグ
出演:トム・ハンクス キャサリン=ゼタ・ジョーンズ スタンリー・トゥッチ シャイ・マクブライド ディエゴ・ルナ クマール・バラーナ
監督:スティーヴン・スピルバーグ
出演:トム・ハンクス キャサリン=ゼタ・ジョーンズ スタンリー・トゥッチ シャイ・マクブライド ディエゴ・ルナ クマール・バラーナ
飛行機の運航状況を示すボードをオープニングクレジットに被せ、エンドクレジットは関係者のサインで締めるという、「ああ、いいセンスだなぁ」と思わせる演出。やっぱりスピルバーグは巧い。
つい最近、ポーランドの作家カリンティ・フィレンツの「エペペ」という小説を読んだばかりで、『ターミナル』を見て前半、ちょっとその小説を思い出した。言葉の通じない異国での疎外感と孤独感。トム・ハンクス演じるロシア人が英語をマスターするスピードがあまりにも早すぎね?と思うところはあるのだけども、まぁそこをきっちりスルーして映画的真実として観客に納得させてしまうところは、さすがはスピと言っておきましょう。
何より、殆どJFK空港だけで展開される135分。ここまでテンションをキープさせることができる演出家を、俺は今のアメリカ映画では他に知らない。あえて言えばロン・ハワードくらいか? ジャック・タチのフランス映画、あるいは、ハリウッド全盛期のルビッチやキャプラを思わせる余裕たっぷりの空気感と時間感覚。しかし、滑る床の60年代風のお笑い演出は要らないかな。
トム・ハンクス以外のキャラクタリゼーションがヘタクソだとか、ステイシー・トゥッチはもっと悪く悪く描いて欲しかったとか、まあいろいろ不満はあるんだけど、ラスト30分は柄にもなく泣かされてしまった。とてもいい映画だと思います。お話がよく出来すぎている? 映画なんだからそれでいいじゃないか!
★★★★★★★★☆☆